メレルアンバサダーとして活躍するトレイルランナー羽鳥 歩さんにメレルのトレイルランニングシューズについてインタビュー。メレルの魅力、トレイルシューズ選びのポイントなどをうかがいました!
(写真:長野県白馬村/9月撮影)
1)なぜメレルなのか
[質問]国内外の多くのトレイルレースで活躍し、以前アウトドア/スポーツショップの店長までご経験されたことのある羽鳥さんですが、多くのトレイルランニングシューズブランドがある中で「MERRELL」を選んだ理由を教えてください。
羽鳥:以前、メレルのカメレオンを購入した時に商品不良が見つかり、確認したら最終的に模造品だったんです。その当時、あるメレルスタッフの方が丁寧に対応をしてくれたことがきっかけでメレルのトレイルシューズを履き始めました。どんなに良いシューズを展開しているブランドでも、やはりそこにいるスタッフさんの人柄はとても大事ですよね。もちろん選手として、また以前働いていた専門店の目線でも多くのシューズに向き合ってきましたので、様々なブランドやモデルを試してきました。その中でメレルを選んだ理由ですが、率直に “自分の足にフィットしている” と感じることができたので愛用しています。シンプルな回答ですが、たくさん試してきて行き着いた “この感覚” はとても大切なことだと僕は思います。また海外を含め長距離のエンデュランスレースに力を入れていた頃、レース後半に足のアーチが落ちシューズがきつく感じることもありましたが、メレルはつま先が広く後半も快適に走れました。今僕が愛用するRUBATOもドロップが低くフラットやフォアフットで着地することができ、怪我や故障も減り、フォームにも無駄がなくなった気がします。信頼できるシューズに出会ったと思いました。
2)愛用モデル「RUBATO (ルバート)」について
[質問]メレルのトレイルランニングシューズには、MTL LONG SKYなどフラッグシップモデルもありますが、羽鳥さんがRUBATO(ルバート)を選んだ理由はなんでしょうか?
羽鳥:RUBATOは “厚底タイプ” のシューズなのに軽量で疲れにくく、0mmドロップで “ベアフット感* ” があるところが選んだポイントでした。ベアフット感…いわゆる “裸足感覚” があることによりフォアフットで着地しやすくなり、フォームが安定し、膝への負担が減りました。これは故障の回避になります。また、自然とやや前傾になりスピードを殺さない走りにもなりました。後傾だと重心位置が後方になりヒールストライクになりやすいですからね。また超ロングディスタンスのトレイルにおいて着地による筋肉への負荷はさらに増えます。そこで重要なのは、“軽量” であることと同時にエンデュランス(持久力)を維持するため “クッション性” が不可欠です。そのクッション性と軽量性を兼ね備えたモデルがこのRUBATOだと思います。
※ベアフット(Barefoot)シューズとは…
普段使わない筋肉やバランス感覚など、人間の身体本来の力を引き出すために生まれた0mmドロップ設計の裸足感覚トレーニングシューズ。必要最低限まで素材・機能を削ぎ落としているため、足に低負荷をかけトレーニング効果を上げたり、動作改善を促し怪我予防に期待できる。
[質問]RUBATO(ルバート)に搭載されているアウトソールはいかがですか?
羽鳥:以前、香港の100kmレース「Vibram Hong Kong 100」に出た時、レース中に寒波で路面が凍結し、他の多くの選手がスリップする中、私は “Vibramメガグリップ” を搭載するメレルシューズを履いていたので転倒せず走ることができました。改めてこのソールに信頼性を持ちました。今も “Vibramメガグリップ” を搭載するRUBATOを履いて埼玉県奥武蔵山域を中心にトレーニングをしていますが、あらゆる路面に対応するので無くてはならないものですね。さらにアウトソールのラグパターンや深さが好みに合っています。ラグ深は4㎜で深すぎず浅すぎず、また横に伸びているラグパターンの方が足の屈曲時に無理がなく、土、落ち葉、岩場など様々なトレイルコンディションに対応できると思います。
[質問]RUBATO(ルバート)のフィット感やラスト(木型)の感覚はいかがですか?
羽鳥:僕は人より足の指が長く、特に小指がシューズに当たって、100km以上のレースでは腫れ上がってしまっていましたが、メレルは全体的につま先のラストが広く、RUBATOはちょうど合っていて、今はほとんどマメなどはできないので良いですね。
3)最後に1つ質問…
[質問]これからメレルのトレイルランニングシューズを選ぶ方や、シューズ選びに悩まれている方に何かアドバイスはありますか?
羽鳥:"シューズの良さ"というのは人それぞれ“最適とする理由”が違ってくると思います。自分にはメレルがベストであり、色々なシューズを履いて来たからこそたどり着いた結論だと思います。履いたことがないという人はまずぜひ一度メレルを履いてみて欲しいです。RUBATOは、長い距離のエンデュランスレースや普段の練習に組み込むシューズとしてもお勧めできるモデルかと思います。
[質問]人それぞれの“最適とする理由”とは例えばなんでしょうか?
羽鳥:シューズは人によって “何を最適とするか” が違いますので、各々が一番重視するポイントを考え選ぶと良いと思います。例えば「長い距離を走る→クッション性重視」とか「悪天候時・濡れたコンディションのトレイルを走る→Vibram メガグリップ搭載モデル」など。僕の場合は「長時間履いていてもストレスを感じにくいフィット感」を一番重視しています。第一にラストやフィット感が合っていること、その次にグリップ力やデザイン…という感じです。
メレルのRUBATOなど厚底モデルはクッション性が高いのでもちろん初心者の方にもお勧めですし、ロングディスタンスを走ったり歩いたりする人にもお勧めです。逆に岩場など路面コンディションを足裏でしっかり感じられる方が走りやすい、歩きやすいという方はMTL LONG SKYなど他のモデルが良いかと思います。せっかく山にきてもシューズが足に合わず、痛くて楽しめないということがないように、個人的には「フィット感」を先ずは重視したら良いと思います。ぜひもっと多くの方に山を楽しんで欲しいです。
RUBATO (ルバート)
価格:16,500円(税込)カラー展開:メンズ / マリーン、HVブラック、ブラック
ウィメンズ / ゴールドフィッシュ、モニュメント
サイズ展開:メンズ / 25.0cm~28.0cm, 29.0cm, 30.0cm (※マリーン:25.0cm~30.0cm)
ウィメンズ / 22.5cm~25.0cm
スタックハイト:ヒール:31.5mm / つま先:31.5mm [0mmドロップ]
ウェイト:約300g (27.0cm/片足) / 約240g (24.0cm/片足)
ラグ深:4mm
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羽鳥 歩 (トレイルランナー)
ランニング歴30年以上、トレイルラン歴10年以上。"巨人の旅"とも評されるイタリアの山岳レース「Tor des Géants (330km)/2012・2103」を2年連続で完走し、その逆回り「4K (350km)/2016」では日本人1位で完走。またレユニオン島「Grand Raid Réunion (100mile)/2018」の難コースを走破。国内では「分水嶺トレイル/2013」優勝や「日本山岳耐久レース[ハセツネCUP](71.5km)」9回完走など、国内外問わずロングディスタンスレースで活躍している。